こんにちは。
スタッフの田汲です。
今年も早いもので、残すところあと2週間弱ですね。
皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
私が担当する記事では、前回まで心理検査について書いてきました。
今日は少し趣向を変えて、“リフレーミング”というものを皆さんに紹介したいと思います。
リフレーミングってなに?
皆さんは“リフレーミング(Reframing)”って聞いたことありますか?
もともとは、家族療法という心理療法の理論の中で、ひとつの技法として使われてきたものです。
今あるものの捉え方の枠組み(=フレーム)を一度外して再構成すること、別の枠組みでものごとを捉えてみることを、リフレーミングといいます。
つまり、起こっているできごとや事実は変わらないけど、その意味付けを変えて言い替えてみることはできるよね、ということです。
たとえば、冒頭で私がお話した「今年は残り2週間だ」という“事実”があります。
この事実は、誰がどうしようと変えることはできません。
この事実を「もう2週間しかない!」と捉えると、どんな気持ちになるでしょうか。
人によっては焦りの気持ちがあったりしますよね。
しかし、この捉え方をリフレーミングすると、「あと2週間もある!」と捉えることもできます。
「あと2週間もあるから、結構いろんなことができるな」と前向きになる人もいれば、もしかしたら「あと2週間も仕事頑張らなきゃいけないのか」と落胆する人もいるかもしれませんね…。
できごと自体は同じでも、そのできごとに対する捉え方や意味付けが変わることで、気持ちも変わってきます。
たとえば、何かミスや失敗をして悩んでいるとき、不安な気持ちが消えないとき、自分の性格や特徴が嫌になってしまったとき…そんなときに、一旦フレームを掛け替えてみてください。
そうしてリフレーミングができるようになると、ひとつの考えにとらわれすぎて辛い思いをすることが、少し減るかもしれません。
どうやってリフレーミングするの?
では、リフレーミングするためのポイントを2つほどご紹介したいと思います。
<定義の言い替え>
1つ目は、言葉やものの定義を言い替える方法です。
「○○ということは、つまり☓☓と言うこともできる」と考えてみてください。
例)
・こだわりがつよい→職人気質
・ひとつのことに集中できない→好奇心旺盛、いろいろなことに興味を持てる
・字義どおりに言葉を受け取ってしまう→素直
・注意がそれやすい→いろいろなことに気づくことができる
こんな感じでしょうか。
一般的に言われている発達障害の特性を例としてを挙げてみましたが、それもこんな風に言い替えることができたりします。
自分にとってはネガティブだと考えている一面も、定義そのものを言い替えることでポジティブな側面が見えてくることがあります。
<“もし○○だったら”>
2つ目は、「もし○○だったらどうだろうか」という問いかけを自分に使う方法です。
たとえば、仕事でミスをしてしまい、自分を責めているAさんがいるとします。
Aさんは、「なんでこんなことを間違えたんだろう?」「自分って本当にダメだな」と考えて落ち込んでいます。
そこで、Aさんは
「もしミスをしたのが友だちだったら、どう言ってあげるだろう?」
「もし尊敬するBさんだったらどう考えるかな?」
「もしこの失敗が解決するための一歩があるなら、それは何だろう?」
といった問いかけを自分にします。
“もし”といった仮定の話をすることが、違う視点から考えてフレームを掛け直すきっかけになります。
そうすると、現実的な対処が見つかったり、気持ちが楽になることにも繋がりますね。
他にもいろいろなポイントがありますが、今回はこのあたりで…。
次はまた違うテーマでお話しにきたいと思います。
***************************************
ライデックでは、ブログ以外でも様々な発達障害の情報を発信しています。気になる方は、公式HPや公式Twitterをチェックしてみてください。
⇢お気に入り登録、いいね等応援よろしくお願いいたします!
⇢また、読者のみなさまから紹介してほしい発達障害の話題や記事に対するコメントもお待ちしています!
***************************************
発達特性研究所 (RIDC: Research Institute of Developmental Characteristics)
本記事は株式会社ライデックによって作成されました。できるだけ、簡単でわかりやすい言葉で記述しています。データの解釈や内容表現に誤りがあれば、コメント欄にてご指摘ください。また、弊社HPやTwitterにてさまざまな発達特性情報を発信していますので、興味のある方はそちらもチェックしてみてください。