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【最新レビュー】抗ADHD薬のリスクとベネフィット(1)_長期的効果、運転や教育への影響など

 こんにちは、株式会社ライデックの学術広報の佐原です。

 

 さて、今回は処方データベースを用いた抗ADHD薬の最新の疫学レビュー(2019)を紹介したいと思います。なぜ紹介するかと言うと、抗ADHD薬を飲んでいる人も飲んでいない人も、多くの人が短期的な副作用(食欲が減るとか、眠れなくなるとか)は知っていても「長期的な効果」を知らないからです。

 

 2008年1月1日から2019年2月1日までの世界中のADHDの投薬研究データを基に、抗ADHD薬のリスクとベネフィットをメタ解析しています。薬の影響を短期(同時効果)と長期(延長効果・蓄積効果)にわけ、個々の事象に焦点を当てながら3回に分けて紹介していきます。

 

◯ 抗ADHD薬のリスクとベネフィット(1)

 

 

⇓この原著は有料ですBiological Psychiatry (生物学的精神)誌は信頼できる雑誌なので、データの信頼性も高いと思っています)

www.ncbi.nlm.nih.gov

 

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 はじめに断っておくと、ADHDの特性そのものは薬を飲んでも「治る」ものではありません。発達特性が生活におけるハンデとなり生きづらくなっているのであれば、薬はそのハンデを少しでも軽くする目的に使うものだと思っています。

 

「授業に集中しやすくなって成績が上がった」

「仕事のミスが減って不安が軽くなった」

「掃除や整理整頓を満足に出来て自信がついた」

 

 抗ADHD薬で注目すべきなのは、このような「長期的な効果」なはずです。生きていると様々なストレスに晒され続けますから、長期的に見ると確実に薬のリスクとベネフィットは積もっていきます。子どもの頃から飲み続けて、どのようなリスク(危険)があり、どのようなベネフィット(利益)があるのか(まだ学界でも完全な結論は出ていません)。

 

「自転車や自動車運転で怪我や事故のリスクは下げられるのか」

「うつ病やてんかんなどの二次障害の発症に影響はないのか」

 

 ADHDの治療において「薬物治療は基本」であり、抗ADHD薬が世界中で処方されており、それはなくてはならない存在になっています。近年では、ADHDの診断数が増えると同時に抗ADHD薬の処方も増えてきています。抗ADHD薬の処方が増えている背景には、抗ADHD薬の「ベネフィット」が認識されているからでしょう。

 

 とはいえ、調査に限界はあります。交絡因子が多すぎて、直接的な因果関係が証明できないからです。例えば、抗ADHD薬を飲んでいたグループが飲んでいなかったグループよりもうつ病の発症者が少なかったとしても、それは抗ADHD薬のお陰かどうかは分かりません。飲んでいたグループの方が熱心に病院に罹っていたからかもしれませんし、薬を買えるだけの経済的ゆとりのある家庭だったからかもしれませんよね。「ふーん、そんなものかも」と思って読んでもらえたらと思います。

 

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【まとめ】

☆ 日本の抗ADHD薬の処方率は海外と比べるととても低い

☆ 薬物治療はまずはコンサータ(かストラテラ)で行う

☆ 抗ADHD薬によって交通事故のリスクは下げられる

☆ 抗ADHD薬によって短期的にはテストの成績が上がる

 

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【はじめに】

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<ADHDは薬物治療を行うのが基本になっている>

 抗ADHD薬を使っている人は世界的に増加傾向にあります((ADHD medication, Children Source: Raman et al., 2018))。以下の図は3-18歳の薬物治療を受けているADHDの子どもの人口あたりの処方率を示した図です。近年のADHDの有病率(診断数)の増加を考えると、自然だと考えられます。

※未就学児のADHDは同定が難しい上に、薬物療法は比較的効果が少ないことや副作用が強く出ることの影響もあり処方はされづらいと思われます。そういったことも背景にある数字なので、あくまで参考程度に見てください。

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 この図を見ると、日本は1%未満と言う処方率で、海外に比べて非常に低い処方なのではないかと思いますよね。2017年度に医療経済研究機構が主体となり実施した研究によると、2014年から2015年までの1年間に抗ADHD薬(コンサータ®︎、ストラテラ®︎)を処方された18歳以下の患者は86,756人という発表でした*1。これは人口あたりの年間処方率にすると0.4%です。

 

  分母が一般人口なので著しく低い数字に見えますが、ADHDの年間有病率が2〜5%程度だと考えるとADHD者の5〜10人に1人は処方されたことがあるという計算になります。米国(5%超)と比べると低いのは、抗ADHD薬の処方に制限があるからでしょう。日本と同じように抗ADHD薬に規制のあるイタリアなども同様に処方率は低く、「本来、抗ADHD薬の恩恵を受けられた人に薬が行き渡っていない」と一概に結論づけられません。

 

 19歳以上の成人では、子どもよりもはるかに低い抗ADHD薬の処方率であることが分かります。成人の有病率は2%前後であり、子どもの頃よりも症状が落ち着いて薬が必要なくなる人もいるのでしょう。ただ、こちらも年々増加傾向ではあります。人口ベースにすると数字が小さくなってしまうので、ADHD者を母数に計算したデータはないのでしょうか。*2f:id:RIDC_JP:20191127153053p:plain 

 面白いのは、女性よりも圧倒的に男性の方が頻繁に抗ADHD薬を処方されているということです(例えばフィンランドでは男:女=6:1)。 一方で、米国では世界よりも男女差が小さい割合(男:女=2.2:1)でADHD薬が処方されているという報告があります。この差はなぜでしょうか。

 

 昔から、ADHDは男性に多いと言われ続けてきましたが、それは見直されつつあります。小中学校では男児の「多動」が目立ち、女児の「不注意」はほとんど目立ちません。この目立った多動性と衝動性が12歳頃から減弱していくため、成人になると診断基準を満たさなくなる人が男性により多く、成人期では概ね男女差は無くなるようです。以前に代表があげた記事(ADHDの女性は見逃されていることが多いのはなぜだろう)でこのことについて考察されています。

 

女性のADHDは小さい頃見逃されている? 
私自身もこの3-4年、外来で発達特性のある方々を診ていて思います。ADHDの男女比って実は半々か、少なくても女性はもっと多いのでは?と。さっそく図を。f:id:RIDC_JP:20191016150703p:plainということで、図をみておわかりのように、ADHD単独診断の方は30-40代になると受診が増え、さらに女性が80%を占めているという。
たった1つのクリニックの話ですし、私の診断が絶対に正しいわけでないことを差し引いても、どうやら、ADHD特性のある女性は受診が遅れやすく、一定年齢以上では男性以上にその問題が顕在化しやすい傾向がありそうと考えました。

 

 つまり、米国で抗ADHD薬の処方割合が男女間で縮まってきたことは、「女性のADHDをより注意深く見ようとする努力の結果である可能性があり、ADHDの診断と治療が変化してきた兆候なのかもしれない」と言われています。

 

 

「日本の精神科医は患者を薬漬けにしようとしている!」

「発達障害に薬は必要ないのに儲けるために処方箋を出している!」

 

 

といった意見がネットでは散見されますが(多剤投与の問題はあるにしても)、抗ADHD薬に関して言えば「日本の処方はとても少ない方」だと分かります

 

 

<ADHDと診断された後の薬物治療の流れ>

 ADHDの治療にはガイドラインのようなものがあります。ただ、医師の治療方針は人それぞれな上に、明確に正解が決まっているわけでもありません。このガイドラインは「こういう流れで治療することが望ましい」という推奨であると断った上で紹介します。

注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版

注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: じほう
  • 発売日: 2016/09/29
  • メディア: 単行本
 

 この本に書かれている「ADHDの治療の流れ」を簡単な図にしてみました。

 

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 ここでは、「第1段階」として、薬を出す前に環境調整(仕事や家庭など)や心理社会的治療(ペアトレや心理教育など)を数ヶ月は行ってみて様子をみるべきだとされています。そして、「第2段階」で薬物治療が入ってきますが、決してそれだけではなく「心理社会的治療+薬物治療」のように組み合わせて相乗効果を通じて治療を進めるように推奨されています。

 

 この図をみてわかるように、「第3段階」以降は現在の治療法に修正を加えながら個々人にあった治療を考えながら検討していくしかありません。抗ADHD薬に頼りすぎてもいけませんが、現状は薬物治療が最も有望で経済コストが安いのはいうまでもありません。

 

 

「まずはコンサータ、次にストラテラ」

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 これを第一選択薬と呼んでいます。日本では現在3種類の抗ADHD薬が認可されており、コンサータ®︎(徐放性メチルフェニデート)とストラテラ®︎(アトモキセチン)の両者が第一選択薬になっています。 

 

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 “診断治療ガイドライン”によると、第一段階でコンサータかストラテラの一方、第二段階ではもう一方を試してみることになっています。ですので、ADHDと診断された場合、この2種類の薬のどちらかが処方されます。もちろん、特性を見極めた上でどちらかが選ばれているのですが、基本的にはコンサータ®︎が優先される傾向にあると思われます。尚、ガイドライン執筆時にインチュニブやビバンセが発売されていないので挙がっていないことには注意が必要です。

 

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 代表のクリニックでは、4割の方にコンサータ®︎を処方しています。抗ADHD薬の処方を受けた方に限定すると、6割以上の方にコンサータ®︎を選んで処方しているということになり、全国の調査結果(64%)と大体一緒です。
 
 
 
 
 海外の処方を見てみると、9割近くがメチルフェニデートの処方です*3。日本においてメチルフェニデートのシェアが低い原因について、東京都医学総合研究所の奥村泰之氏は次のように考察しています*4
 
  • 日本では、短時間作用型メチルフェニデート(リタリン®︎)のADHD に対する承認が得られていないこと

  • 日本では、アトモキセチンに処方制限がない一方で、メチルフェニデートだけに処方制限があること

  • 日本では、診療ガイドラインにおいて、メチルフェニデートとアトモキセチンの両者を第1 選択薬としていること

 
 
「まずはストラテラ、もしくはインチュニブになるかもしれない」
 
 過去の記事でも取り上げた通り、2019年の12月からコンサータ®︎(徐放性メチルフェニデート)は処方制限が厳しくなりました。 代表が述べているように、第1選択としては使いづらくなるのは確実です今後は第一選択薬としてのコンサータの処方率が下がり、ストラテラとインチュニブの処方率が増加してくることが予想されます
 確かにメチルフェニデートという物質は広義で捉えると「覚醒剤(精神刺激薬)」です。乱用を防ぐ目的でも、その処方は厳格に管理されるべきでしょう。 一方で、処方率が下がり、「本当はコンサータで効果があるかもしれないのに、その手段が阻害されてしまう」といったような、薬物の恩恵を受けられない過少処方な状況も今後は生まれてくるかもしれないと不安視する医師たちの声もあります。
 
 

<子どもが飲むことに対して>

 低年齢の子どもへの抗ADHD薬の投与は医療者も慎重ですし、それ以上に両親は不安ですよね。PMDA*5は、抗ADHD薬の小児期ADHDに対する有効性および安全性は示されたと判断しています。ただ、コンサータ®︎にしろ、ストラテラ®︎にしろ、長期的な安全性については検討が必要としています。

 

 子どもに対する抗ADHD薬の臨床試験(Ⅲ相)では、食欲不振や体重減少、食欲減退が高率で副作用としてあらわれています。成人と違って、小中学生は体重や身長が増えていく中で、副作用を見極めなければならないので難しい。長期的に服薬するに当たって、「成長が抑制されていないか」記録をとりながら主治医とも相談すべきでしょう

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 上であげたガイドラインで言われているように、家庭や学校での困りごとが減ってきたり、自分でできることが増えてきたら中止を考えても良いかもしれません
「決してADHDの3主症状が完全になくなることに重きを置くのではなく、それらの症状の改善に伴い学校や家庭における悪循環や不適応状態が好転し,ADHD 症状を自己の人格特性(「自分らしさ」と呼んでもよい)として折り合えるようになることに重きを置くべきである。(ADHD の診断・治療指針に関する研究会(2008))
 

【論文の結果】

 さて、前置きが非常に長くなりましたが…!ここから、抗ADHD薬のリスクとベネフィットについての調査結果をまとめていきます。紹介するのは薬が体内で効いている間に起こる「副作用」ではなく、薬を飲むことで日常生活に起こる悪い出来事(事故や犯罪、自殺や自傷、二次障害)の発生に関わってるか、です。

 

<交通(自動車)事故のリスク>

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 ADHDはご存知の通り、「不注意」がその症状に出てきます。そのため、自動車事故を起こすリスクが高いと、一般的には言われています。けれど、精神科で処方される薬は大抵が「運転はできれば控えるように*6」と注意されますよね。つまり、コンサータ®︎にしろ、ストラテラ®︎にしろ、インチュニブ®︎にしろ、原則として運転は禁止されています

運転が禁止されている薬一覧 (2019年12月更新)

 

 

「それでは、ADHDの人は薬を飲まずに運転すべきなのだろうか…?」

 

 2006〜2009年に行われたスウェーデンの研究を見てみましょう。

www.ncbi.nlm.nih.gov

Medications that alleviate ADHD symptoms might be expected to translate into safer driving behavior and subsequently reduce the risk of accidents. Similar to a study on criminality, and experimental and clinical studies on stimulant medication effects on driving the results presented here clearly suggest that ADHD medication was associated with reduced rates of serious transport accidents.

 

 上記ではっきりと述べられているように、抗ADHD薬を飲んでADHDの症状を和らげることで、重大な交通事故のリスクは減少します。「薬を飲んでいる人」と「飲んでいない人」の比較によると、男性はADHDの投薬により事故率が29%減少したことが示されています(HR = 0.71、95%CI:0.57–0.89)。一方で、女性では変化が見られなかったみたいです(HR = 0.92、95%CI:0.78–1.23)。また、同じ個人で「飲んでいた時」と「飲んでいなかった時」の比較によると、抗ADHD薬によって男性の事故率は58%も減少したことが示されています(HR = 0.42、95%CI:0.23–0.75)。

 

 同様に2005〜2014年に行われた米国の研究も見てみましょう。

www.ncbi.nlm.nih.gov

Conclusions and Relevance

Among patients with ADHD, rates of MVCs were lower during periods when they received ADHD medication. Considering the high prevalence of ADHD and its association with MVCs, these findings warrant attention to this prevalent and preventable cause of mortality and morbidity.

 

 米国の保険を使った200万人を超える大規模な調査でも、ADHDの人は抗ADHD薬を服薬していた方が事故のリスクが下がる、と結論づけられています。米国の調査では、男性は38% (HR = 0.62、 95%CI:0.56-0.67)、女性も42% (HR = 0.58、 95%CI:0.53-0.62)、抗ADHD薬により事故率が下がっています。また、短期間であっても、2年以上の長期間の服薬であっても変わらずリスクを下げたようです。

 

「抗ADHD薬を飲んで運転するかどうかは自己判断を」

 

 実際、車がないと生活ができない人は地方であればかなり存在しています。そういった人に、「薬を飲んだら運転してはいけません」とは医療者も強くいえないのが現状なようです。どの薬でもそうなんですが、眠気やめまいが出るようならば運転は危険です(自分で判断が必要)。副作用には個人差があるので風邪薬でも強烈に眠くなる人もいれば、抗ADHD薬でもなんの問題もない人もいます。要は、(法ではNGでも)自己責任なら運転しても大丈夫という「暗黙の了解」なのでしょう

 

 いろんな抗ADHD薬を飲んだ感想が綴られたADHD当事者のブログがあります。この方は「コンサータやストラテラを服薬中に運転しても問題はなかった」と語っていますね(インチュニブは眠気があったようですが)。

arata-life.xyz

 

 ルールは安全のために作られるはずなので、抗ADHD薬に関しては、他の薬とは明らかに違う点、行政はそろそろしっかりと気づいて欲しいところです。もちろん、ADHDに限った話ではなく、体調が悪い時は運転を避け、薬が作用している時は副作用に気をつけて運転すべきなのではないでしょうか

 

 

<教育のベネフィット>

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 続いては、主に子どもを対象にした教育上の影響についてです。今回は欧米の研究結果を参考にして、薬を飲むことで「学力に差は出るか」テストの点を基に解説します。

※日本の大規模な研究は見当たらなかったので、もし知っていたら教えていただきたい。

 

 短期的な効果として、抗ADHD薬は個人内のテスト成績の向上や進級に良い影響を与えたようです。すなわち、薬を服用していない時よりも抗ADHD薬を服用している時の方が平均点が良かったという報告がなされています

 

 一方で長期的な効果として、1年以上長期で服薬をしている子らは、1年未満の服薬期間の子らよりも成績は低かったそうです。また、抗ADHD薬の長期服薬によって何も飲んでいない子らよりも成績(特に数学)が下がるリスクが一部の研究で指摘されています*7長期的な服薬による学習面への効果は薄れてくるのかもしれません。 

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  ただし、教育に関して私的な感想としては、欧米と日本とでは教育のデザインが全く異なっているのであまり参考にならないと思っています。ガヤガヤとした中で発言しながら進む欧米の学習形態と、静かな中で先生の話だけを聞いて進む日本の学習形態とでは比較が出来ません。ただ、抗ADHD薬を飲んで学校に行くと、学習面では非常に役に立つという話はよく聞きます

 

面白いブログ記事をTwitter経由で見つけました。

やすちん@yasuchinchi
 
 

【拡散希望】経験者の方にお聞きしたいです。

中学生の息子がうっかりが多くて本人が悩んで、先日精神科に相談に行きました。

心理テストの結果、ADHDと言われコンサータかストラテラの服薬を薦められましたが、抵抗があって保留にしています。

気になっているのは、中学生とはいえまだ子どもなので

 
164人がこの話題について話しています
 

 

このツイートに寄せられた抗ADHD薬の体験談をまとめたブログ記事です↓

www.yasuchin.com

 

 親御さんの意見だけじゃなく、医療機関の方や教員の方の意見も入っており「生の声」として非常に参考になります

 

「結局、個人の生活の改善度で服薬を続けるか判断するしかなく、正解か不正解かはやってみないとわからない」

 

 こんな不確かなことしか書けませんが、抗ADHD薬が与える良い影響もたくさんあるので、リスクとベネフィットを見極めながら上手に使うことが大切ですね。

 

【次回】Next

➡︎ 抗ADHD薬のリスクとベネフィット(2)

➡︎ 抗ADHD薬のリスクとベネフィット(3)

 

 

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 発達特性研究所 (RIDC: Research Institute of Developmental Characteristics)

本記事は株式会社ライデックによって作成されました。できるだけ、簡単でわかりやすい言葉で、英語を日本語に意訳していますが、データの解釈や内容表現に誤りがあれば、コメント欄にてご指摘ください。また、弊社HPTwitterにてさまざまな発達特性情報を発信していますので、興味のある方はそちらもチェックしてみてください。

tridc.co.jp

twitter.com

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※本記事で引用した画像は全てPhotoACよりフリー素材提供された物です。

 

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*1:Y. Okumura et al., 2019 : https://www.cambridge.org/core/journals/epidemiology-and-psychiatric-sciences/article/prevalence-incidence-and-persistence-of-adhd-drug-use-in-japan/2917DEDD2073689FFB21629A5E0C7B11

*2:子どもに関してはアメリカの疾病管理予防センターCDC発表の数字があり、ADHDの約7割に薬が使われています。代表のクリニックでも比率は似通っています。

*3:イギリス (94%)、ノルウェー (94%) やドイツ (75%〜100%) と比較して、日本の6割は低い数字です

*4:Y. Okumura et al., 2019, Prevalence, incidence, and persistence of ADHD drug use in Japan

*5: 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 :  医薬品・医療機器・再生医療等製品の承認審査・安全対策・健康被害救済の3つの業務を行う組織

*6:ほとんどの薬の添付文書には「自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させない」と注意喚起が書かれており、原則として運転は禁止されている

*7:Zoega H, 2012

自分を知り、自分をかえていく