皆様こんにちわ。ライデックの齊藤です。
寒かったり暖かかったりと不安定な天気が続きますが、これも季節の変わり目、春が近づいているということでしょうか。引き続きコロナ対策、体調管理に気をつけて過ごしていきたいですね。
本日は「オープンとクローズ」についての内容です。障害者雇用や就職活動の場面でよく使われるフレーズなのですが、就職の際に「障害を開示する(オープン)」か「障害を非開示(クローズ)」にするか、という意味です。
オープンやクローズ、どうやって就職活動するの?
改めて、オープンとは「障害開示」のこと、クローズとは「障害非開示」のことを指します。オープンでもクローズでも就職活動の仕方にはさほど大きな違いはないと思います。ですがオープンで活動する場合は、「障害者求人」や「障害者雇用」といったキーワードに注目する必要があります。
例えばハローワークには、一般求人だけでなく障害者求人も取り扱っており、障害者枠の求人票には「障」という記載があります。また専門の相談員も配置されているので、仕事や就職に関する相談をすることもできます。
就労移行支援事業所等を利用している場合、大概の事業所では独自に獲得した障害者求人があるので、それに応募することも可能です。
インターネットでは、障害者求人サイトや転職サイト、派遣サイトなど多くの求人サイトがあります。(余談ですが・・私が当時、就労移行支援に勤めていた時とは考えられないほどの量になったと感じています。大手の派遣サイトや求人サイトが障害者雇用に参入したというニュースが流れた時は、職場内で結構ざわついた事を覚えています。)
クローズで就活をする場合は、必然的に一般枠求人を検索することになります。後にも記載しますが、オープンと比べるとやはり求人件数は圧倒的に多くなるため、検索範囲も広がることと思います。ただ注意点としては、「障害のことを知らせずに働く」ということなので、その分、セルフケアの必要性がより大切になってきたり、(知らせずに働き続ける・知られずに働き続ける、といった)気疲れが多かれ少なかれあるかもしれません。もちろん全員が全員そうなる訳ではありません。「一般枠で就労しているけど、障害のことを伝えています。」という方もたくさんいますので。
どこまでを、どのように、誰にまで、オープンにするの?
オープンで就活する際、履歴書に障害について記入できれば、初回の情報提供としては良い手段ではないかと思います。「自分は○○という診断名で、主に○○な症状があり、△△な時は○○な配慮を頂きたい」というような内容でしょうか。面接ではさらに詳しく伝えられるとベストかと思います。
「自分の障害は社内全員が知ってしまうのか?」という質問もよく聞きますが、多くの会社ではそのような事は無いと思います。逆に、会社側もそこは気にしている点でもあるので、例えば「(あなたの)直属の上司と、関わる先輩職員、あとは人事の一部のみ」と会社から提案してくるケースも多いです。もしそういった話が上がらない場合、自分から尋ねたり、希望を伝えて下さい。障害周知について気にかけている会社も多いですが、うっかり忘れてしまっている会社もありますので。
メリット・デメリットは?
オープンとクローズにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、どう捉えるかは人それぞれで異なります。オープンの方がデメリットが多いのでは?という意見をよく耳にしますが、「自分がどういった働き方を望んでいるか」に焦点を当てた時、他のデメリットが「さほどのものではない」という見方になってくれればいいなと思っています。
■オープンで働く場合
・勤務時間や勤務日、仕事内容などで配慮を得られる
・就労定着率が高い
・責任の少ない(軽い)仕事内容や、単純作業の仕事が多くなる
・職場に配慮を検討してもらったり、必要に応じて支援者のサポートなどが得られる
・応募求人が限られる
・給料は全体的に低い、福利厚生は不充分(特に短時間労働の場合)
■クローズで働く場合
・勤務時間や勤務日、仕事内容などで配慮は得られづらい(リクエストしづらい)
・就職定着率が低い
・責任を伴った判断の多い仕事や、並行作業の仕事が多くなる
・職場からの要求も多岐多様に渡り、結果が伴わないと責任を問われる場合もある
・応募求人が多い
・給料が平均的、福利厚生の充実
上記は一般的に言われている内容であり、すべての会社が当てはまる、というわけではありません。皆さんはどう感じますか?
まとめ。一体どっちがいいの?
障害があるからオープンで働く、と決めてしまうのは違うと思っています。障害があってもあえてクローズで働く人もいますし、クローズで入社したけど後に障害のことをオープンにした、という方もいます。また、クローズで働いていたけど色々と大変だったので、オープンで転職しました、という方もいます。
ただ、自分の障害が、日常生活や社会生活でどの程度顔を覗かせてくるのかを理解把握し、それを以て自分は支援や配慮を必要とするのか、必要としないのか、もしくは必要でなくてもあった方が安心できるのか・・そういった日頃の自分の様子を、就活の参考にしてもらってもいいのかなと思います。
オープンで就職する(働く)のか、クローズで就職する(働く)のか、決定するのは本人の自由です。ぜひ「長く働ける、自分にあった働き方」を見つけて欲しいと思います。
それではまた。
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