こんにちは。ライデックの齊藤です。涼しい日が増えてきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?季節の変わり目でもあるので、体調に気をつけていきたいですね。
今日はシンボルマークについて書こうと思います。シンボルマーク、よく知られているのは車いすマークでしょうか。こういったマークは「障害者に関するマーク」「障害者支援マーク」と呼ばれたりもしていて、主には公共の場や交通機関、商業施設などで多く目にするような気がします。
そもそもなぜこのテーマを選んだかというと、先日、地域広報誌に「12月3日〜9日は障害者週間です」という記事を目にしたからです。
障害者週間とは・・
「国民の間に広く障害者福祉についての感心と理解を深め、障害者が社会・経済・文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的とし」
「この期間を中心に、国・地方公共団体・関係団体等においては、様々な意識啓発に係る取り組みを展開します」 と言う内容です。
これを読みふと思ったことが、
・私達は普段の生活でどれだけ障害者福祉について感心や理解を持てているのだろうか?
・普段から障害者福祉について意識できるようなことはないだろうか?
ということでした。
例えば交通安全などは、「秋(や夏や春)の交通安全運動」というものがあり、ドライバーは意識高く運転等に気をつけますが、それがなくても日頃から安全第一で運転をしているかと思います。そういった意識を持てるのは一つに、交通ルールはもちろんのこと、道路標識も大きな役割だなと感じます。
そして思ったのが、そういえば障害者に関するマークも色々とあるけど、一体どれだけのものが世間で認知されているのだろうかという疑問であり、それで今回「シンボルマーク」というブログのテーマに至りました。皆さんはどれだけご存知でしょうか?
障害者福祉についての理解と関心はいかほどか?
医療福祉の分野に携わっている場合、その理解や感心は高いと思います。(むしろ低いと困りますね)世間一般ではどうかというと、下記の調査結果がありました。
https://survey.gov-online.go.jp/h29/h29-shougai/gairyaku.pdf
(内閣府「障害者に関する世論調査の概要」)
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20190729_1.pdf
(NHK「障害者共生社会に関する世論調査」)
この調査結果のみで感じたことは、「理解はあるけど、関心は薄いのかな」といった印象です。「知ってはいるけど詳しくはわからない」という感じでしょうか。そして、環境整備の必要性や偏見差別については、まだまだ課題が残っているなと思います。
個人的に考えさせられのは、
「障害を理由とする差別や偏見があると思う?」Yes:83.9% No:14.2%(内閣府の調査P10)に対して、
「(Yesと答えた人へ)5年前と比べて差別や偏見や改善されたと思う?」Yes:50.7% No:41.5%(内閣府の調査P11)という結果です。
“前より改善はされているけど、8割以上の方がまだ差別や偏見があると思っている”、という結果がややショッキングなのですが、皆さんはどのように感じますかね。偏見差別という壁、とても大きいな・・と私は感じました。
ちなみに「障害者週間を知らない」との回答は76%となっていました。(内閣府の調査P3)やはりそうだよな、という感想です。障害者週間に限らず、何に対しても関心がなければその存在に気づくことは難しいかもしれませんね。
普段から意識できるようなこと。シンボルマークからどうだろうか?
前述で、「何に対しても関心がなければその存在に気づくことも難しい」と書きました。この一文を書いてアレ?と思ったのですが、「関心があるから気づけるのか?」それとも「気づく事がそのうち関心につながるのか?」一体どちらだろうという疑問です。
・気づく・・それまで気にとめていなかったところに注意が向いて、物事の存在や状態を知る。(コトバンクより)
・関心を寄せる・・物事に興味を覚え、より深く知ったり関わったりしようとするさま。(コトバンクより)
どちらが先でも構わないかもしれませんが、先ずは「気づく」ことから始められたら無理がないのかなと思いました。身近にあるものに気付き、そこから関心に繋がればいいな、そして関心を寄せてくれる人が増えていくといいな、と感じます。理想ですが。先ずは気づくことからやってみる。私達の身近にあるシンボルマークはまさに当てはまるのではないでしょうか。
シンボルマークで周知度が高いのはやはり「車いすマーク」で、内閣府の調査結果でも周知度は1位となっていました。例えば、車いすマークを駐車場やトイレで見かけた時、「ここに駐車するのは控えよう」「トイレは他の空いている方を使おう」という、ちょっとした行動が起きやすくなります。そのシンボルマークとそこに込められた意味を知っているから生まれる配慮だと思います。
では他のマークについてはどうでしょうか。見たことはあるけど具体的にはわからない。何を表しているかわからない。そういったものもけっこうあるかもしれませんね。
https://survey.gov-online.go.jp/h29/h29-shougai/gairyaku.pdf
(内閣府の調査P16〜にはシンボルマークについての調査が載っています)
いくつか載っていますが皆さんはご存知でしたか?お恥ずかしながら私は知らないものもありましたが、お陰様でこの記事を書くにあたり、しっかりと知ることができました。
ちなみに、ヘルプマークに関しては最近よく見かけるようになったなと感じます。私がそれを知るきっかけになったのは、電車でそのマークを身に着けている人を見かけたからです。調べてみたところシンボルマークの一つであったとわかったのですが、それがどういった意味が込められているのかを知ると、より気づくように(目に留まるように)なったと思います。マークを見かける度に、助けが必要な時があるんだなと思いますし、必要そうな雰囲気であれば迷わず手助けしたいという気持ちです。
まとめ
このようなシンボルマークは、少し見回すと色々なところで見かけることができます。風景の一部として見流すとかではなく、ふとそれに気付いて、“このマーク、あぁそうか。”といった具合に思ってもらえると、そのマークの存在意義もあるのではと思います。
「マークに気づくことができる」「詳しくは知らないが大体どういったものか分かる」、先ずはそこからでいいよな、と思います。関心を寄せるのはその次の話のように思えますし、必ずしも皆が関心を寄せるべき、と強制するものでもないと思います。
多くの人が身近にあるサインにふと気付いて、さりげなく、出来る範囲で、人助けが出来たとしたら、それだけで充分のように感じます。そういった姿勢や意識は、時間を要するかもしれませんが、今ある差別偏見の減少にも影響をしてくれるのではないか、と淡い期待をしています。
ちなみにシンボルマークではありませんが、ヘルプカードというものもあるのを皆さんご存知でしたか?
https://www.pref.chiba.lg.jp/shoufuku/rikaisokushin/documents/perupuka-do_dezain.pdf
障害者福祉、もっと気付いていきたいですね。
それでは、また。
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発達特性研究所 (RIDC: Research Institute of Developmental Characteristics)
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